ごあいさつ

日本ハンガリー友好協会
会長 河野洋平

 日本ハンガリー友好協会は、日本とハンガリーの両国民が民間レベルで様々な文化交流を通じて友好・親善を深めることを目的として、1971年に設立されました。

 日本人の多くが、リスト、コダーイ、バルトーク等の音楽に親しみ、ヘレンドやジョルナイの陶磁器に興味を持つ一方で、多くのハンガリー人もまた日本文化に強い関心を寄せる非常に親日的な国民であります。

 こういった恵まれた環境の下、当協会も約50年に亘り多くの草の根活動を行ってまいりました。特にハンガリーフェスティバル、また最近ではハンガリーディを設けハンガリーの文化を広く皆さんに知っていただく活動を着実に行ってまいりました。

 又2009年は日本・ハンガリー外交関係開設140周年、国交回復50周年という記念の年でありましたので、2009年記念事業実行委員会を立ち上げ、これまでの協会の活動の中で最も大きな企画として、ブダペストのドナウ川にかかるエリザベート橋のライトアップを行いました。これは私とデムスキーブダペスト市長(当時)の合意により実施されたものです。

 更に2019年は外交関係開設150周年でありましたので、ハンガリーの楽器ツィンバロンのコンサートや、カンテムス混声合唱団の公演等音楽を中心としたイベントの主催、共催、後援を全国各地で数多く実施いたしました。

 この2回の節目の年の様々なイベント開催にあたり、ハンガリーには直接ご縁のない多くの企業にも大変お世話になりました。

 これを期に設立当初の趣意である文化交流に加え、これら企業の社会貢献活動などにもお役に立てればと願っております。

 言わずもがなのことではありますが、当協会は在日本のハンガリー大使館とは常に密接な連絡を取り合い、協力して様々な活動も行っております。

 2012年からは同大使館のご厚意で、当協会の新年祝賀会は同大使館で実施し、ハンガリー料理を味わう良い機会ともなっております。

 我々はこれまでの長い活動の歴史に満足することなく、更に両国間の文化交流、親善等に全力を尽くす所存であります。

 ハンガリーに友情と関心をお持ちの方々は、個人・企業を問わず、是非協会に参加いただき、ご一緒に両国関係の更なる発展に携わっていただければと念願する次第であります。

駐日ハンガリー共和国大使
パラノビチ・ノルバート

 

ハンガリーの友達、友好協会の皆様!
Jó napot kívánok, こんにちは!

 『根がない木は育たない』という諺があります。これはまさに日本とハンガリー両国関係にも当てはまります。外交、政治、経済、ビジネスを支える草の根活動がなかったとしたら、二国間関係はこんなに大きな成長を遂げられてなかったでしょう。

 幸いなことに日本にはハンガリーとの交流関係を支えるしっかりとした『根』、つまり日本ハンガリー友好協会があります。遡ってみると1971年、日本国内では中欧の小国家程度のイメージだったハンガリーのため、日本中のハンガリーに熱い思いを持つ無私無欲で寛大な方々により両国間関係を強化すべく草の根の基礎ができました。

 個人的にも私は東京を含む首都圏だけでなく東北から九州、北陸から山陰、中部から関西と日本各地にある各友好協会活動をそれぞれの場所で共に経験させて戴けるという機会に恵まれました。友好協会会員の皆様が日本の中のハンガリーの宝を大事にし、それを広めて下さっている事実に心を打たれました。友好協会そして各会員がカバーする範囲は音楽から食文化、刺繍から科学、人的交流からハンガリーフェスティバルですが、何よりも大きいのは各会員のハンガリー愛、情熱がこの組織をユニークで特別で何物にも代えがたいものにしていることです。

 皆様!2019年『日本ハンガリー外交関係設立150周年』を共に祝いましたが、両国関係が今ほど活発だったことはないと思います。友好協会なくして現在の私達はありえなかったでしょう。この先数十年に亘っても友好協会が常に健全に活動を続けていって欲しいのが私の強い願いです。日本とハンガリーの木を育て花を咲かせるためにも、より多くの『根』、そしてハンガリー愛あふれる会員を必要とします。これからも宜しくお願い致します。

日本ハンガリー友好協会
理事長 清水祥之


 2022年6月に理事長を拝命いたしました清水祥之でございます。大変光栄に存じ上げますとともに、責任の重さに身の引き締まる思いです。精一杯務めてまいりますので、会員並びに関係の皆様方の引き続きのご支援ご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。

 ハンガリーと私の結びつきは17年前に遡ります。小泉純一郎首相のご依頼で、当時私の上司であった故・米倉弘昌さん(日本経済団体連合会会長/住友化学会長)が日本・ハンガリー協力フォーラム、いわゆる賢人会議の日本側座長に就任されました。私は民間の立場から賢人会議をサポートさせていただきました。会議は2005年11月から2年間続き、その間に10回以上ハンガリーという素晴らしい国を訪問するチャンスに恵まれました。願ってもない楽しい仕事でした。その後、両国間の外交関係開設140周年事業の目玉として、河野洋平会長(当時、衆議院議長)の下で、エリザベート橋のライトアップ事業が立ち上がりました。この時も米倉さんが実行委員に就任し、私もその下で募金活動等に従事いたしました。ライトアップ完成の直前までハンガリーに大使として駐箚しておられました鍋倉眞一前理事長には大変お世話になりました。河野会長、鍋倉前理事長、亡き米倉さん、このお三方の強いご縁のゆえに、今回私が理事長を拝命することとなった次第であります。

 今後につきましては、河野会長のご指導の下、パラノビチ・ノルバート大使(名古屋大学に留学されていた頃からご厚誼を賜っております)をはじめとする大使館の方々のご協力も得て、当協会の発展のみならず両国の民間交流の益々の促進に努めてまいります。2019年に来日されたオルバーン・ヴィクトル首相の経団連への表敬訪問を契機に、パラノビチ大使のご尽力により、経団連のヨーロッパ地域委員会所属企業を中心に当協会も協力して(当時私も経団連の外交委員会企画部会長や通商政策委員会経済連携推進部会長を拝命しておりました)、在京大使館でフォローアップのための意見交換会が立ち上がり、現在も定期的に開かれております。そしてこうした交流を、大規模なハンガリー語講座を有し、従来からも多大なご協力をいただいている城西大学等の教育・学術機関との連携を基に文化・学術面にも拡大していきたいと考えます。9月末に来日されたチャーク・ヤーノシュ文化・イノベーション担当大臣とお目にかかった際も、当協会の取り組みについて大臣のご期待を伺い、意を強くした次第です。

 以上、就任のご挨拶とさせていただきます。何卒よろしくお願い申し上げます。

駐日ハンガリー共和国大使
セルダヘイ・イシュトヴァーン


日本・ハンガリー友好協会の皆様
ハンガリーの友人の皆様

 ただいま、戻って参りました!
2011年9月に再度大使として日本に戻ってくることができて大変光栄に思います。

 外交ではとても珍しいケースですが、日本との交流を今まで以上に強化したいハンガリーの現政権の一つの方策です。また、在京ハンガリー大使館に派遣された外交官の数が増加したこともそのためです。

 東日本大震災以来1年経とうとしています。「困ったときの友こそ真の友」という諺はハンガリーにもありますように、2011年3月11日直後からハンガリーで多くの市民が立ち上がり、各地でチャリティイベントを実施し、その義捐金や支援物資が日本に届けられました。リスト音楽院教授と日本人留学生のチャリティコンサート、岐阜県と交流しているヴェスプレム県のチャリティオークション、小林研一郎氏指揮ジュール交響楽団のブダペスト芸術宮殿での演奏会は例のいくつかです。ホードメズーヴァーシャールヘイ市が被災地の子ども達を夏休みに招待した「絆プロジェクト」、また岩手県大槌町に建設された「学堂」もハンガリー市民の義捐金から実現されたものです。

 これら全てハンガリー人の日本人に対する気持ちを形にして表したものです。地理的に離れていても、気持ちの上ではとても近い存在です。

 皆様のご尽力のお陰で、ハンガリーとの交流は年々深まると同時に、幅広くもなっています。今後とも貴協会の活動を応援したいと存じます。皆様のご健勝とご活躍を祈っております。

 引き続きよろしくお願いします。

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